シミュレーターを使ったのに上限額を超えて損してしまった?控除額計算法を解説

「ふるさと納税を限度額ギリギリまで活用するために、しっかりシミュレーションしたのに、実際の控除額が少ない…」と、落胆している人はいませんか?

それは、寄付限度額を超えて寄付をしたことで、自己負担金が増えてしまっているためです。

きちんと寄付限度額をシミュレーションしたのに超過してしまうのには、なぜなのでしょうか?

今回は、シミュレーションと実際に控除額が異なる原因や、限度額シミュレーションの落とし穴についてもご紹介いたします。

シミュレーションしたのに上限額を超えてしまうワケ

ふるさと納税前にシミュレーションをしていたのにも関わらず自己負担金が増えて損をしてしまった。そんな経験のある方も多いでしょう。

せっかくふるさと納税を利用したのにデメリットを被ってしまっては元も子もありません。なぜ限度額を超えてしまうのか?それには以下のような原因と考えられます。

【所得変動】前年の所得でシミュレーションをしている

ふるさと納税は今年の所得に対して税金控除が受けられるというものです。しかし、今年の合計所得がいくらになるのかは年末にならないと想定できませんよね。

そのため昨年の収入を参考にシミュレーションをしている人も少なくないかと思います。毎年所得にさほど変動がない方はそこまで心配いりませんが毎年所得が変動する方は注意が必要です。

実際の今年の所得が想定より低かった場合は寄付限度額も下がり実質負担金が増えてしまいます。年間所得が安定していない方は今年の収入を見込んでからふるさと納税を申し込めば限度額超過を避けることが可能です。

【扶養家族の増減】16~22歳までの扶養人数が変わった

ふるさと納税の限度額は所得のほか寄付者の扶養人数によって決まります。1年の間に家族が扶養に入ったり抜けたりすると控除額も変動するのです。

16~22歳までの家族を多く扶養しているほど寄付限度額は低くなります。途中で扶養家族が減った場合などは特に注意が必要です。

以下のようなケースに該当する方は一度シミュレーションを見直してみましょう。

  1. 妻が仕事を辞めて専業主婦になった
  2. 自分で社会保険入っていた妻が扶養内パートの仕事に切り替えた
  3. 子どもが仕事を辞めて自分の扶養家族になった
  4. 子どもが誕生日を迎えて16歳になった

【所得控除の変動】ふるさと納税以外の控除を併用した

ふるさと納税の税金控除は他の所得控除と併用することができます。併用にはメリットがある一方でシミュレーション額と差異が出てしまうデメリットもあります。

以下のようなケースに該当する方はシミュレーションを見直してみましょう。

  1. 医療費控除を併用し所得税額が大幅に下がった
  2. マイホームを購入し今年から住宅ローン控除を受ける

病気などで高額な医療費がかかった場合はふるさと納税の寄付限度額も低くなってしまうため注意が必要です。

他にも生命保険料の控除額、地震保険料の控除額も限度額に影響します。これらの控除額も含めたシミュレーションをすることがとても重要です。

上記2点については以下の記事の『ふるさと納税で得するのはどんな人?』でわかりやすく解説しましたので参考にしてください。

【非課税所得】産休中・育休中の手当てなどを収入に含めた

税金が課せられない所得を収入に加えてシミュレーションをしてしまうと実際の限度額を超える原因となってしまいます。

産休中・育休中の出産手当金や育児休業給付金、子供手当などの非課税所得は収入には含めないようご注意ください。

シミュレーションには落とし穴も!算出額は100%正確ではない

シミュレーションで算出される寄付限度額は、あくまでも目安です。

そのため、シミュレーションで計算された限度額ギリギリまでふるさと納税を行うと、実際の控除上限を上回ってしまうことがあるのです。

ふるさと納税ポータルサイトにより、限度額が異なることも

限度額シミュレーションが簡単に行えますが、サイトによっても算出額は異なる場合があります。

実際に筆者が、「さとふる」「ふるさとチョイス」「ふるなび」3つのサイトで、同条件でシミュレーションツールを使ってみました。

〈年収500万円、夫婦+子ども1人(高校生)の世帯〉

  • さとふる … 38,000円
  • ふるさとチョイス … 40,000円
  • 楽天ふるさと納税 … 43,952円

※年収・家族構成のみのかんたんシミュレーションをした場合

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自分で正確な寄付上限額を計算してみよう!

実際に、自分で寄付控除額を計算することも可能です。

所得税・住民税控除額の計算方法は以下のようになります。

種類計算方法寄付上限額
所得税控除額 (寄付金額-実質負担2,000円)×(所得税率×1.021) 総所得の40%
住民税控除額(基本分)(寄付金額-実質負担2,000円)×10% 総所得の30%
住民税控除額(特例分)(寄付金額-実質負担2,000円)×(90%-所得税率×1.021)  

〈年収400万円の独身者が、年間43,000円ふるさと納税をした場合〉のシミュレーション

上記の計算方法で、実際にどれくらいの寄付限度額になるのかをシミュレーションしてみました。

所得税控除額

  • (寄付金額43,000円-実質負担2,000円)=41,000円
  • 41,000円×所得税割額5%×1.021=2,093円

住民税控除額(基本分)

  • (寄付金額43,000円-実質負担2,000円)=41,000円
  • 41,000円×10%=4,100円

住民税控除額(特例分)

  • (寄付金額43,000円-実質負担2,000円)=41,000円
  • 41,000×(90%-所得税率5%×1.021)=35,016円

3つすべての控除額を合わせると…

所得税2,093円+住民税(基本分)4,100円+住民税(特例分)35,016円となり、税金の控除額(寄付限度額)は、41,209円となります。

まとめ

ふるさと納税の寄付限度額は、ポータルサイトを利用すれば誰でも簡単にシミュレーションをすることができます。

しかし、寄付者の給与や扶養人数の変動や、他控除と併用した場合は、シミュレーションと実際の控除額に違いが出ることがあるのです。

また、ポータルサイトのシミュレーションも100%完璧なものではありません。

サイトによって金額に多少違いもあるので、限度額ギリギリまで申し込んでしまうと、実質負担金が増える可能性もあります。

控除額は自分で計算することもできますが、あくまでも参考程度です。

限度額に少し余裕を持ってふるさと納税を楽しむようにすれば、上限額を超えて損することは避けられますので、上手く調整しながら活用しましょう!